「PL学園の野球部って廃部になったの?理由は?」
「PL学園の野球部がなくなったのはなぜなの?」
高校野球の常連校として有名なのはPL学園ですよね。
野球をあまり知らない人でも名前は聞いたことあるという方も多いはずです。
清原和博さんや桑田真澄さんなど多くのプロ野球選手も輩出している野球の強豪校でした。
そんなPL学園の野球部ですが、実は廃部していたんです。
高校野球を見ていても最近PL学園って見ないなーと感じていた人も多いのではないでしょうか。
気になるのは廃部の理由ですよね。
なぜあんなにも強い高校野球の常連校の野球部がなくなってしまったんでしょうか。
そこで今回はPL学園の野球部が廃部になった理由について調査していきましょう。
PL学園の野球部が廃部になった理由は?
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PL学園の野球部が廃部になった経緯は以下の通りです。
- 2015年春に野球部の部員募集を停止
- 2016年7月から休部
- 2017年には部員が消滅して高等学校野球連盟からも脱退
以降は硬式野球部の募集は行われていません。
PL学園の野球部が廃部になった理由は大きく2つあります。
度重なる暴力事件
PL学園の野球部が廃止になった最も大きな理由は暴力事件と言われています。
- 1986年にはいじめによる死亡事故が起きた
- 1997年には上級生が下級生に暴力を加え重傷を負わせた
- 2001年には上級生が下級生をバットで殴り6ヶ月の対外試合禁止処分が下った
- 2008年には当時の監督が部員に暴力を振るって解任される事件も起こった
- 2013年2月上級生による暴力事件が発覚して6ヶ月の対外試合禁止が下る
なぜこんなにも暴力が多発しているのかについては長年の『伝統』にあるようです。
1年生の過酷な寮生活というのは凄まじいものがあったようで1例を挙げると以下の通りです。
- 入学式後、「教育係」の上級生から1年生の作法と義務を徹底的に指導される
- 1年生は上級生からの質問に対して回答していい言葉は「はい」と「いいえ」のみ
- 上級生がわざと小さな声でぼそぼそと何かを告げることがあり、聞き取れずに「えっ?」などと聞き返すと、息が詰まるほどに胸を殴られる
- 1年生は指名された上級生の付き人になる
- 付き人は上級生の毎日の洗濯や食事の世話、マッサージなどを行う
- 1年生と上級生が相部屋で常に正座で過ごさなければならない
- 1年生は湯船にも浸かれず入浴はシャワーのみ
- 風呂場の椅子を使うことも禁止で、片膝をついて体を洗う
- シャンプーの使用も禁止で、石鹸で頭を洗う
- バスタオルの使用も禁止で、手ぬぐいで体を拭く
- 1年生はお菓子類も食べられず、テレビの視聴や新聞の閲覧も禁止
- 電話も使えず、外部との連絡は手紙のみ
- 朝は6時半ごろに起床するが、目覚まし時計で上級生を起こさないように、鐘が鳴る寸前の「カチッ」という動作音で飛び起きなければならない
- 上級生の食事中、1年生はテーブルの前で直立不動を続ける
- 先輩がおかわりのために茶碗で机を「コン」とごく軽く叩くが、疲労からそれに気づかないこともあり、反応が遅いと茶碗を顔へ投げつけられる
- 避けるとひどく暴行を受けるので、わざと当たりに行く
- 食事後、上級生たちの残飯を1年生が集めて捨てに行く
- その際に全身に残飯の汁をかぶる
- 1年生は自分の衣服を洗濯する時間的余裕がないので、衣服から常に生ゴミの匂いがする
- 食事後、その日の練習で使われたボールをきれいに磨く
- 1個でも数が合わないと暴行を受ける
- 1年生は上級生が就寝するまでマッサージを行う
- 寝たふりをする上級生もおり、1年生が「寝た」と判断して手を止めると即座に殴られる
こんなことが長年の伝統で行われていたというから本当に驚きですよね。
1年生が上級生の世話をする付き人制度は2000年代前半に廃止されました。
さらに理不尽なまでに存在した“鉄の掟”を少しずつ排除していったものの、抜本的な解決にはならなかったようです。
PL学園のイメージを悪くするような振る舞いを繰り返す野球部に対していいかげん嫌気が差してきたことで廃部へ向かうようになったと言われています。
信者の減少
PL学園はそもそもが『パーフェクトリバティー教団(PL教団)』という宗教が母体となった学園です。
入学する際には本人及び保護者の入信が求められます。
全盛期には信者の数は265万人まで達したが減少していきました。
信者が減ったことでPL学園に入学する子供も自然と減少していきます。
2015年には外部受験枠75名に対して受験者は28名だったようです。
人数が減ったことで野球部存続が難しくなったという背景もあったようですね。
PL学園の野球部が復活する可能性は?
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実は2020年1月にPL学園の野球部が復活する可能性があると話題になったことがありました。
PL学園野球部OB会の会長である桑田真澄さんがPL教団との話し合いの中で「復部を考えてます」とはっきりと言われたと明かしていました。
教団側も「桑田さんは学園への愛情があふれている。野球部が復部すれば素晴らしいこと」というコメントを発表しています。
PL学園の野球部が復活へ向かって進んでいくのかと思われました。
しかし課題もあります。
- 信者の減少に伴う入学者の減少
- いじめや暴力などの再犯防止となるしっかりとした体制づくり
この2点はなかなかの難題で復部するにしてもかなりの時間がかかりそうだと報じられました。
桑田真澄さんは「早さを競っているわけではないので、しっかりと体制が整ってから復部するのが、非常に大事」とコメントしています。
いつかいじめも暴力もないPL学園の硬式野球部が復活するといいですね。
PL学園の野球部が廃部になった理由まとめ
今回はPL学園の野球部が廃部になった理由についてお伝えしてきました。
度重なる暴力事件と信者の減少という理由から廃部に追い込まれたんですね。
強豪校として輝いていた時代があっただけに、内部の上下関係などの『伝統』にはショックを隠せませんでした。
いつか部員全員が辛い思いをすることない新しい『PL学園硬式野球部』が復活することを祈りましょう。